保育園児の時までは「虫歯」と無縁だった自閉スペクトラムの症の娘は、小学2年生で虫歯になりました。・・・治療してもどんどん出てくる虫歯。「どうして、虫歯になるのか?」・・・実際の環境や娘の普段の行動から、私は「虫歯になる原因」を探ることにしました。
何度チャレンジしても歯磨きの習慣を付けられなかった
娘は小学生1年生から学校の授業が終わると学童保育で時間を過ごすようになりました。学童で配られ食べるおやつが、娘にとって新たな発見となったようです。
保育園時代のおやつの多くは「サツマイモ」「とうもろこし」「すいか」などの果物や硬いせんべいなど、虫歯になりにくい印象のものばかりでした。
娘は、学童でおやつとして配られたチョコレートの美味しさを知ってしまったんです。チョコレートを食べることが悪いことだと思っていなかったのですが、それを避けていた理由があります。娘には歯磨きの習慣がなかったからです。
歯磨きの習慣を付けようと、過去に何度も何度もチャレンジをしていたのですが、口の中に歯ブラシが入るだけで怖がり暴れてしまうので、小学生になっても歯磨きをする習慣を身に付けることができませんでした。
鏡を持たせたり歯磨きソングを聞かせたり、いろいろ試したんですが、母親である私も仕事の忙しさを理由に挫折してしまったんです。
小学校2年生の歯科検診で初めて虫歯という結果に焦る
家でしっかりした歯磨きの習慣を付けないと虫歯になるリスクが高くなってしまったことに、私は焦りました。
夕飯が終わると「歯磨きしよう!」と声を娘にかけ、拒否する娘に「嫌じゃないでしょ!」と無理やり娘の口を開いて歯磨きをしました。夕飯後は毎晩、格闘の日々です。
小学2年生の歯科検診で、初めて「虫歯」という結果が出てしまい、虫歯治療をすることになりました。しかし、治療が終わっても数ヶ月すると、また違うところに虫歯ができる…を繰り返しました。
消えたジャムの謎と夜中の冷蔵庫
虫歯をなくすため、学童の先生におやつを代えてもらえるようお願いしました。家にはチョコレートもアイスクリームも置かないようにして、夕飯後の歯磨きの格闘も続けました。すると・・・驚くことが起きたんです。
朝になるとジャムがない。
ある朝、朝食の準備をしているとジャムの瓶の軽さが気になり、ふたを開けてみると、側面だけジャムが残っていて、真ん中の部分のジャムが全てなくなっていたんです。前々からうすうすジャムやシュガーがなくなっていることに気付いていたんですが、ここまで大量になくなることはありませんでした。
次の日にはハチミツがなくなり、次の日はガムシロップが冷蔵庫から消えました。甘いものが食べたくて仕方がない娘は、なんと夜中に冷蔵庫の中にある「甘いもの」を物色して食べていたんです。
そして満足すると娘はそのまま寝てしまいます。夕飯後の歯磨きの意味がなく、虫歯もひどくなっていきました。
月に2回、歯科に通い歯磨き指導を受けるようにしました。家では食後に甘いものを少し食べて歯磨きをするようにしました。それでも、いまだに冷蔵庫から甘いものが消えることがあります。
まとめ|自閉スペクトラム症の娘と虫歯の原因
自閉スペクトラム症の娘は、夜中に甘いものを食べることで虫歯になるという説明は頭にあるようなのですが、どうやら納得していないらしく、行動に移せないようです。
私たちが常識的なこととして捉えている事柄は、娘にとって理解ができないことばかりなのかもしれない、と数年間の娘の言動を見てきて感じました。きっと、歯磨きも同じのかもしれません。