障害者歯科ネットとは

障害者歯科ネットは、障害児(者)の歯とお口の健康を守るために歯科医師たちが中心となり、障害者歯科にかかわる総合的な情報発信を行うサイトです。

歯科医療に特別な配慮(スペシャルニーズ)を必要とする障害当事者や関係者の抱えている歯とお口に関する悩み・不安を解決すべく、歯科専門家らの執筆と監修を通して様々なコンテンツを掲載しています。

障害の種類や程度に応じた対応方法、診察・治療内容に合わせた歯科医療機関(歯医者)の選び方、虫歯(むし歯)・歯周病の予防と治療、毎日の歯磨き(口腔ケア)における工夫/改善など、障害者歯科に関する幅広いテーマが対象です。

障害者歯科ネットの設立背景

当サイトは以下に見られるような、障害当事者、家族、支援者からの声をきっかけとして、サイト制作/運営活動を開始いたしました。

障害当事者からの声(抜粋)

“健常者とちがい、歯磨きをスムーズに行うことができなかったり、うがいをできなかったりすることも多いです。そのために虫歯や歯周病にもかかりやすくなってしまいます。しかし、歯医者に行こうにも障害者の受診が可能な場所も限られており、なかなか行くことができません。”

“パニック障害を患っているので、歯の治療中に発作が起きたらどうしようといつも考えてしまい、余計にパニックを起こしやすいという悪循環に陥っています。虫歯ができても、発作のことを考えるとなかなか歯医者に行けず困っています。”

“私は脳性麻痺で自走の車椅子で生活しています。支えがあれば多少自分の足で動ける程度です。現在通っている歯医者さんは院外からスロープがあり、中に入るのは大変スムーズです。しかし、虫歯がないかどうかの検査がとても簡単に済まされてしまっていて不安があります。健常者と同じように、もう少しきちんと向き合ってほしいと思います。”

家族からの声(抜粋)

“身内がお世話になっているのですが、何より先生やスタッフさんがどんな対応をするのかがとても気になります。嫌味を言われたりすることもありますし、ちゃんと良い対応をしてくれることを徹底しているとホームページなどに記載してくれれば安心して利用できます。 また、自分自身も歯科恐怖症なので障害者歯科に対応しているところだと安心するのですが、歯科のホームページには使い回しの文章も多いですよね。そのため、逆に不安になってしまうこともあります。先生のお顔が見れて、なおかつ怒らないと書いてあるホームページだと安心します。”

“自閉症の息子はいわゆる病院嫌いで、内科でも採血や、痛そうなことを拒絶してしまいます。歯科に連れていって検診してもらってますが、幸い大きな虫歯はいまのところありません。しかしバキュームやキラキラした器具が苦手で、ごまかしながら診察してもらっています。歯を削ったり、注射で麻酔をしなくてはならなくなったりしたら、歯医者嫌いになりそうで不安です。”

支援者からの声(抜粋)

“私は入所施設にて支援を行っています。毎日朝、昼、夕と歯磨きの介助をすることが多いのですが、介助をしていても不十分・不衛生になりがちです。長時間口を開けていられない方や、歯ブラシを噛んでしまう方など、通常ではなかなか考えられない悩みがあります。口腔ケアの重要性を理解していただきたいが、上手くお伝えすることができないという現状があります。”

障害者歯科ネットの運営目的

当サイトの運営を通して、障害者歯科がより一層普及・発展し、正しい知識・認識をもとに障害児(者)の方々に適切な歯科医療がなされ、ご本人やご家族による毎日のホームケアがより良いかたちで実現されることを願っています。

私たちはすべての人に良質な歯科医療を提供すること、患者中心の歯科医療に取り組むこと、未来に向けて新しい歯科のつながりを構築することを目指していきます。

障害者歯科ネット運営事務局
監修歯科医師:黒田 英孝(プロフィール
[日本障害者歯科学会 認定医]